そゞろごと

noli me legere

2012-02-13から1日間の記事一覧

大倉桃郎「琵琶歌」

「明治家庭小説集」の四つめにして最後のものだが、どうも感想を書きにくい。これは出来損なった社会小説ともいうべきもので、家庭小説という枠に収まりきるものではない。一種のアウトサイダー小説、匪賊小説としても読めるだろう。巻末の解説に「島崎藤村…