そゞろごと

noli me legere

鶺鴒

某駅にて。構内を歩き回っている鳩を見ながら、ふと大英博物館の前にもいっぱい鳩がいたことを思い出す。それは日本の鳩とほとんどいっしょにみえた。鳩と雀は世界じゅうに同じような品種が分布してるんじゃないかと思う。そういう意味ではインターナショナルな鳥だ。

都市に住んでいると日ごろ目にする鳥といえば鳩と雀、あと鴉くらいか。それにしても、かれらはいったいどこでどうやって子育てをしているのか。

子供のころは鳶が飛んでいるのをよく見たように思うが、最近はさっぱり目にしなくなった。鶯の声もたえてきこえない。燕もまったく飛んでこなくなった。

そういう環境にある私にとって、たまに目にする鶺鴒ほど嬉しい鳥はない。鳥を外見で判断するのもどうかと思うが、たしかに鶺鴒は鳩や雀とくらべたらずっと優雅にみえる。われわれの祖先はこの鳥からまぐわいの為方を教えてもらったのである。

鶺鴒よ
まぐわしい鳥よ
まぼろしを背に
飛べ、遊べ